こんにちは。今回は転職が当たり前の時代に転職をおすすめしない理由について書きます。
東京の街では電車に乗っても街を見渡しても転職の広告で溢れています。
SNSを見れば「転職で年収アップ!」「転職してプラベートな時間を増やしましょう!」など、転職に関してさまざまな情報が溢れている世の中になりました。
こんな状況ですと、
- 転職した方が良いのかな?
- たしかに今の職場にいても・・・
- でも転職活動は面倒だし不安もある・・・
という気持ちになっているのではないでしょうか。
私は基本的に転職には反対派です。
その理由も含めて今回は解説していきたいと思います!
転職は当たり前の時代になった
あなたの周りでも転職している人はそれなりにいるでしょう。
事実、3人に1人は転職活動の経験があるという調査もあります。
なぜ転職は当たり前の時代になったのでしょうか?
終身雇用制度の崩壊
日本の終身雇用制度は維持するのが難しい状況にあります。
トヨタが終身雇用を維持していくのが困難だと発言したり、
サントリーホールディングス社長は45歳定年制という発言をしたりと
現状の制度を難しいと世に発信したことが大きな話題となりました。
インターネットが発達し、変化の早い時代では5年後、10年後の未来を予測するのは極めて困難、というより無理でしょう。
そんな時代で終身雇用を守っていくのは困難というのは納得いく考えではないでしょうか。
ジョブ型雇用の増加
大企業を筆頭にジョブ型雇用が増加しています。
ジョブ型雇用というのはスキルや経験によって役割を担わせる雇用制度です。
今までのメンバーシップ型、いわゆるゼネラリストを育成する雇用制度から転換を図っています。
雇用制度の変化によって、従業員は自分のキャリアを柔軟に考えることができるようになります。
そういう背景もあり転職を考える人も増えているのではないでしょうか。
転職をおすすめしない理由
冒頭にも書きましたが私は転職をおすすめしていません。
その理由を解説します。
実はまだ転職は当たり前じゃない
そもそも、これだけ転職の広告が溢れているのはなぜでしょうか?
本当に転職が当たり前なのであれば、CMや電車の広告で訴求しなくとも転職するのではないでしょうか?
それでも広告を打つのは実はまだ転職が当たり前とは言えない状況にあるからです。
多くの人が、
- 転職はしてみたい
- でも現職を捨てるのは不安だ・・・
と心の中で思っています。
そういう人の背中を押すために企業は広告を打っています。
SNSで「転職しましょう!」という声で溢れているのも同じです。
実はまだ転職したことがない人の方が多い状況です。
企業も転職者を積極的に出したいわけでもなく、中途採用したいわけでもないというのが本音でしょう。
中途で優秀な人材を採用できない
2023年の有効求人倍率は約1.3倍程度です。
と言うと、「中途採用したがっているじゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、
人手不足なのはその通りです。どの業界も人材獲得に苦労しています。
問題なのは、中途で優秀な人材が採用できないことです。
基本的に優秀な人材は新卒で大企業に入り、出世コースに乗ります。
出世コースに乗った社員が今いる会社を辞める理由はなんでしょうか?
大企業で出世できるほど優秀であれば、人間関係で悩むこともないでしょうし、今の仕事が好きなはずです。
つまり、転職市場には本当に優秀な人材というのはなかなか出てこない、という現状があります。
※転職しようとしている人が全員優秀でない、ということではないです。
企業側もそういう背景を分かっているので、中途採用ではあなたが優秀であること、現職でしっかり結果を出していることを証明する必要があります。
それができない場合、あなたの希望を叶える転職というのは難しくなります。
中途は出世コースに乗れない
あなたが将来的に出世したいのであれば、現職で頑張ることをおすすめします。
大企業であれば中途で出世できる見込みはほとんどないと思った方が良いです。
新卒社員と中途社員では、新卒が優遇されます。
新卒からその企業で働き、カルチャーを理解し、人間関係などあらゆる面で比較したときに中途社員は勝てません。
もちろん、会社によっては中途でも積極的に出世させる会社もあります。
ただし、役員など一定以上のポジションは全て新卒社員という会社が一定数あることも知っておいた方が良いでしょう。
どういう状況なら転職した方が良いのか
とはいえ、転職した方が良い場合もあります。
どういう状況なら転職した方が良いか解説します。
今勤めている会社がブラック企業の場合
- セクハラやパワハラが横行している
- 人間関係で病んでいる
- 仕事の影響で自身の健康に影響が出ている
このような状況の場合はすぐに転職しましょう!
その会社にいても未来は暗いです。
仕事よりも自分の健康の方が大事です。
健康な状態で働いた方が仕事での成果も出しやすいです。
現職で頑張るより、転職することで状況が改善される可能性の方が高いので、積極的に転職すべきです。
今勤めている会社で自分がやりたいことができない場合
新卒の時には自分のキャリアが明確でなかったとしても、働いているうちにキャリアが見えてくることがあると思います。
自分のやりたいこと、実現したいことが今の会社でできない場合は転職するのもアリです。
まずは上司に相談することをおすすめします。
本当に優秀な上司であればあなたのキャリアにも親身に相談に乗ってくれるはずです。
ちなみに私はこの理由で転職をしました。
その際に上司に相談したところ、親身に相談に乗っていただき、それなら応援するよ、と言ってもらえました。
今でもその上司には感謝していますし、成長した姿を見せたいとも思っています。
転職しようか迷っている場合にすべき行動
ここまで読んで、
転職しようか・・・
と悩んでいる方は以下のことをとりあえずやってみてください。
自分のやってきたことの棚卸し
まずは自分のやってきたことの棚卸しをしましょう!
転職の際の面接ではあなたがやってきたことを聞かれます。
場当たり的な対応ができるほどコミュニケーション能力が高いのであれば別ですが、棚卸しは必須です。
語れるエピソードを3つくらい用意しておく良いでしょう。
その際に、なぜ、その行動・選択をしたかを明確にしておくと良いです。
「なぜ」という部分にはあなたの基本的な思考が現れるからです。
結果までの過程で選択肢が1つしかない、という状況はほとんどないでしょう。
あらゆる場面で選択して行動をしてきたはずです。
その選択に至るまでにどのように考え、どういう理由でその選択をしたのか、これが語れるとあなたの魅力はより伝わります。
人間は忘れやすい生き物なので、準備しておかないと回答に詰まってしまうでしょう。
なので、今のうちに棚卸ししておくことをおすすめします。
転職を考えていない場合でも、終業前に日報を書くことをおすすめします。
日々、どんな課題に対してどのように考えどういう選択を取ったかを記録しておくと、いざという時に便利です。
実際に転職活動してみる
私は転職は反対と言いましたが、転職活動自体には賛成です。
実際に転職活動をすると、他の会社から自分がどのような評価をされるのかダイレクトにわかります。(ダイレクトにわかるので落ち込むこともありますが。。。笑)
転職活動自体にはデメリットはほとんどないです。
自分が他社からどのような評価をされているのかを客観的に把握できますし、自分のキャリアを考える良い機会になると思います。
転職活動を実際にしてみて、転職したいと思えば転職すれば良いですし、そうでもないなら辞退すれば良いのです。
職務経歴書の準備や面接の準備など時間は取られてしまいますが、新しい発見や学びもあるので、迷っているのであれば転職活動はしてみると良いと思います!
まとめ
- 実はまだ転職は当たり前じゃない
- 中途で優秀な人材を採用できない
- 中途は出世コースに乗れない
という内容で解説しました。
転職自体を否定はしませんが、昨今の転職を煽る風潮は行き過ぎな気がしています。
もちろん、転職して人生がより良くなった人もいるでしょうが、失敗したという人もたくさんいます。
あなたには幸せな人生を歩んでいって欲しいと願っています。